2012年8月15日水曜日

我慢なんてしないよ!

お盆のお休みはいかがお過ごしでしょうか。

今年は猛暑に加え、豪雨によって大きな被害も出ています。
昔はこんなことなかったのに・・・。
そう思われている方も多いのではないでしょうか。

前回、お母様方の育ってきた「時代」について
考えてみました。

人は必ず社会から影響を受けています。
自分ではそれほど感じていなくても、自然と影響を
受けてしまいます。

子ども達はお父様やお母様のの努力によって得られた
豊かな生活ができる環境の中で生まれてきています。

欲しいものは、たいていの物がすでに目の前にあるの
ですから、我慢なんてしなくていいのです。

「それでもできるだけ買い与えず、我慢させてます。」とまた
お叱りを受けるかもしれません。確かにそうだと思います。
そういう躾や教育をご家庭でされていると思います。

でも、考えてみてください。


お母様が子どものとき、

  PSPがありましたか?

  パソコンやインターネットがありましたか?

  携帯電話がありましたか?

  電子辞書がありましたか?
 
お子さんに使わせているかどうかではありません。
世の中にそういうものがなかったんです。

電車に乗っても冷房がついていたわけではありませんでした。
阪急電車も完全冷房化されたのは昭和60年のことです。

デパートは6時以降に営業していませんでしたし、
ローソンやセブンイレブンはわずかながらありましたが、
夜11時以降は営業していませんでした。

お母様方はそういう時代を生きてきたのです。
子ども達とは、同じ“子ども時代”であっても、
生きている時代が全く異なるのです。

我慢することの良し悪しを言っているのではありません。
がまんしようとしなかろうと、物があるかないかでは
世の中全体が向かう方向が違うのです。

子ども達が厳しく言われて、がまんしてやることは
明らかに減ってきています。それは物があれば
考えたり、我慢したりする必要がどこにもないからです。

だからこそ、厳しく言っても聞いているようで
聞いてはいないんです。厳しく言う前に、自分で考えさせ、
判断させ、決断させなければいけないんです。

自分で決断したことを実行しなかったときに、初めて
厳しく言わなければいけないのです。自分で行った決断が
実行できなかったのはなぜかを考えさせる必要があるからです。

当たり前ですが、実行でき、結果がうまくいけば褒め、
失敗すればなぜかを考えさせ、次に失敗をしないためには
どうすればいいのかを、自分で見つけ出せるようにして
あげる必要があるのです。

ところが、子ども達は、自分で決断すれば、必ず責任を
とらないといけないことを知っています。

責任をとることを、今の子ども達は極端に嫌います。
だから、積極的に責任を負うようなことは、しようとしません。

ですので、何とか自分で決断せず、人に任せ、しかも簡単に
できて、自分にとって楽でよい結果になるようにしたい、と
考えるのです。

だからこそ、

「しんどいことをやらないで済ませる」

ようにしようとするのです。


これも、何もかもがお母様方の子ども時代に比べて
便利になっていることが大きく影響しているのです。

それを頭ごなしに怒っても、そうは簡単にいかないことが
お分かりいただけましたでしょうか?

今日、自分で考え、判断し、決断する力というのが
実は、社会で最も必要にされている力なのです。
企業はそういう力を持った人を求めています。

どうしてか。
そういう力をもった若者が明らかに減っているからです。

体育会系の若者が未だに就職が有利なのは、スポーツは
努力をすることも、試合のときには瞬間的に決断をする
ことも必要なため、自然に自分で決断することができる
ようになっているのです。

その上、先輩後輩というつながりの中で、人間関係を
構築するには、どうしたらいいのかということを自然と
身につけてくるのですから、必要とされることも当然です。


実際に何か問題が発生したときに、どのようにするのか。
上司の判断を仰いでいたのでは遅いときがあります。

昨年の東北の大震災のようなことが起こったときに、
他人の判断を待っていては、命にかかわることは、
十分にお分かりいただけると思います。
それぞれの現場でできるだけの判断をし、決断
しなければなりません。

有名なホテルのリッツカールトンでは、現場でのそういう
判断・決断を大切にされています。だからこそ、超一流の
ホテルとして多くの方がお泊りになるのです。


では、どうしたら自分で考え、判断し、決断していける
ようになるのでしょうか。


これは大切な問題です。

ゆっくりと時間をかけて考えてみてください。
これからの時代を生きていく、子ども達にどのように
接していくことがよいのか、その参考にはなると思います。


また続きは次回お話したいと思います。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

            進学塾TMC池田
           http://tmc-ikeda.com/ 

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